世界を制した陰陽師「SEIMEI」とは

平昌五輪フィギュアスケートのフリー曲「SEIMEI」で陰陽師・安倍晴明を演じ世界中を魅了した金メダリスト羽生結弦選手。

SEIMEIは夢枕獏作の映画「陰陽師」の曲をつなぎあわせ、振り付けは主演の野村萬斎の空気感や所作をとりいれています。
羽生選手が高く飛ぶたびに、着地の無事を願いながら一瞬の痛みを感じ見ていました。
ときおり私と同じ、呼吸をする人間なのだろうかと思うほどの神秘性。流れる曲線を描き続ける陰陽師の舞。

人なのに、もしかして…。
と思わせてしまう瞬間があるのは陰陽師、安倍晴明の母が、白狐であったという逸話からきているのかもしれません。母は白狐の「葛の葉」

清明はクモ、ムカデ、イナゴを捕まえて食べて周りを驚かせる子どもでした。その行いを見つけては自分が狐だからと痛いくらいに慮る母心。
そんなある日のこと、葛の葉は美しく咲き誇る菊の香りに心を奪われて、うっかり白狐に戻ってしまう。それを見ていた清明は恐れと悲しみを抱くことになりました。
その後、別れの時を迎え「恋しくば尋ね来て見よ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」の句をよんで、悲しみや未練を残して母は姿を消したという、切なさもまとっています。

羽生選手のSEIMEIは太鼓の「ドン」という音で手を高く上げ、笛の音でクルクル舞いながら滑りだします。

しかし歌舞伎や能では、太鼓よりも笛の音から始まります。
その順番には意味があり、あの世のものが笛の音に導かれ、太鼓の音で姿を見せる。神もまた笛の音で登場し、太鼓の音で姿をあらわします。
そして能舞台に描かれている松の木の絵は、神が現れた時の宿木にすることから始まったそうです。

今まで意識をしなかったけれど、調べてみると意味があるのですね。
中国陰陽思想から始まった日本の陰陽道はこれからも少しずつ楽しもうかと思います。

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