夏の薬膳にまるごと使える蓮
夏になると咲きはじめる蓮(ハス)の花。花は夏の早朝に咲き始めお昼には閉じる姿から、太陽や創造の象徴とされインド、ベトナムの国花とされています。
蓮の花が散ったあと、根の部分のレンコンだけを食べるイメージがありますが、ほとんどの部位が漢方薬、薬膳食材としても有効利用されています。
薬膳や漢方では各部位のもつ効能をどのように使い分けているのかをご紹介します。
蓮の部位別の効能
果実は蓮の実(はすのみ)
ハスはたくさん増える繁殖力と2000年以上の時を経ても再び芽を出す生命力をもっており、中国の薬学書「神農本草経」では蓮の実はすべての病を除く作用があると記されています。
お米と一緒に炊くとホクホクとした栗のような感触に仕上がります。夏は「心」に負担がかかるので、「養心」の働きがある、蓮の実は夏の養生には最適です。
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胚芽は蓮心(れんしん)
暑さで「心」が高ぶると落ち着かなくなり睡眠に影響がでます。
お茶にして飲むと苦味と冷やす働きで「心」の高ぶりをおさめてくれます。かなり苦い味がしますがカフェインが含まれていないので安心です。
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葉は荷葉(かよう)
ハス茶として販売されることが多いです。苦味があり清暑利湿の作用で暑気あたりの解消にはたらきます。
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根茎は蓮根(れんこん)
レンコンの旬は秋から冬ですが比較的スーパーで手に入りやすい食材です。
生は清熱効果に優れ、熱を加えると胃腸を丈夫にします。暑さによる体力低下を回復させるのに適しています。
最近ではレンコンを粉にしたハス粉でつくられた「蓮根麺」があります。 かんすい不使用の無添加麺。
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