薬膳効果
目のケア

アナゴは目の疲れに効く滋養食

アナゴはウナギ目アナゴ科に属する海水魚で、日本では特に食用として親しまれています。ウナギと似ていますが、関西では「夏はアナゴ、冬はウナギ」という言葉があり、アナゴは暑さで食欲が落ちがちな時に、さっぱり食べられる魚として重宝されてきました。
また、目の健康維持や乾燥予防に役立つビタミンAが豊富なため、夏の強い紫外線によるダメージを受けやすい目のケアにも効果的です。

目の回復に効く薬膳の理由

アナゴの薬膳効能は「補血」「平肝」。肝は目の働きと深く関わり、肝が弱ると目の疲れやかすみ、乾燥といったトラブルが起こりやすくなります。アナゴはその肝を補い、血を養う働きがあるため、目の不調を和らげます。

中医営養学

アナゴ科
甘鹹/温
性味
肝、脾、腎
帰経
補気補血、平肝
効能
気血両虚証、夜盲症、目のかすみ
適応

食エッセイ「穴子」

鰻か穴子か、夏の午後の逡巡

ウナギとアナゴが並んでいる。目はウナギに釘付けだ。あの照り、あの香り、あの濃いタレの誘惑。今日は頑張った。朝からやることが多くて、午後にはすでに魂が半分抜けていた。こんな日はウナギだろう。甘辛いタレが白米に染み込んだやつをガッとかきこめば、心も体も満たされるはずだ。

けれど、私の胃は正直だ。夕食が近づくにつれ、すでに疲れ切ったこの内臓は「それは、ちょっと重いよ」と静かに訴えてくる。
じゃあ、アナゴにしておこうか。アナゴならふっくら柔らかく、脂も控えめで、すんなり胃に収まってくれる。しかもアナゴにはビタミンAが豊富で、今日みたいにスマホを見すぎた目にはぴったりだ。いつまでも焦点が合わず、霞がかかったような目には、そのほうが優しい。

レジに並びながらアナゴのパックを見下ろした。タレを絡めたその姿は、ウナギほどの艶っぽさはないけれど、ちゃんと「大丈夫、無理しなくていいよ」と言ってくれている気がする。ウナギにするか、アナゴにするか。迷った時は、体の声に耳を傾ければいい。

胃がもたれる時はワサビを添える

胃がもたれる時は、辛味の健胃薬、ワサビを添えましょう。ワサビは胃腸を刺激して食欲を促し温性で胃腸を温めて胃腸機能を回復させ食欲を促します。