4.通す

発芽玄米(ハツガゲンマイ)

薬膳効果
食欲増進、デトックス

発芽玄米は巡りと胃腸を整え、気の巡りをよくする養生ごはん

発芽玄米とは、玄米をわずかに発芽させたもので、中国名では「穀芽(こくが)」と呼ばれ、養生ごはんとして薬膳に利用されてきました。

玄米を発芽させることで酵素の働きが活性化し、ビタミン類やアミノ酸が増加します。特に、神経を落ち着かせる働きで知られる「ギャバ(GABA)」が豊富になるのが特徴です。白米よりも栄養価が高く、玄米よりもやわらかく消化しやすいため、健康志向の人や薬膳を取り入れたい人に人気があります。

健脾開胃|弱った胃腸を元気にする

薬膳では「脾」は消化吸収を司る重要な臓器です。発芽玄米は脾胃をいたわり、食欲不振や胃もたれ、疲れやすさの改善を助けます。
玄米は消化に負担がかかることがありますが、発芽させることでやわらかくなり、胃腸への負担が軽減されます。「玄米は体にいいけれど重たい」と感じる人にも取り入れやすい穀物です。

消食作用|食べすぎ・飲みすぎ後の停滞感に

発芽玄米には「消食」の働きがあります。これは、食べたものの停滞を改善し、胃のつかえ感や膨満感を和らげる作用です。
食べすぎた翌日、外食続きで胃が重いとき、こうした場面で、発芽玄米のお粥や雑炊は薬膳的にもおすすめです。

降気作用|胸のつかえや気分のモヤモヤを整える

発芽玄米には「降気」の働きもあります。気が上にのぼりすぎると、胸のつかえ、ゲップ、不安感、のどの違和感などが起こりやすくなると考えられています。
発芽玄米は、上に逆上した気を下げ、体の巡りを穏やかに整えてくれる食材です。現代人の、なんとなく落ち着かない状態にも向いている穏やかな養生食といえるでしょう。

また、発芽玄米にはギャバ(GABA)が豊富に含まれています。ギャバはアミノ酸の一種で、脳の興奮をやわらげる働きがあることで知られています。薬膳的に見ると、これは「気を下げる」「緊張をゆるめる」働きにも通じます。

中医営養学

イネ科
分量
甘/平
性味
脾、胃
帰経
健脾開胃、消食、降気
効能
食積、胃もたれ
適応

薬膳粥「発芽玄米」

溜め込む女と、小豆入り発芽玄米粥

人は、思っている以上に、いろんなものを溜め込む。
むくみ。食べすぎ。返せなかったLINE。愛想笑い。
もう終わったはずの恋。
身体の中に水が溜まるみたいに、感情も静かに澱んでいく。

だから、発芽玄米と小豆でお粥をつくる。発芽玄米は、停滞した食を流し、弱った胃を整える。小豆は、余分な水を外へ出してくれる。

人間は、流れていれば、そんなに壊れない。
湯気の立つ小豆入り発芽玄米粥を食べながら、身体の奥に溜まっていた重たいものが、少しずつほどけていく気がした。

小豆入り発芽玄米の薬膳デトックス粥|むくみ・停滞感を整える養生レシピ

発芽玄米と小豆を組み合わせた、薬膳的なデトックス粥。胃腸をいたわりながら、水分代謝を促し、身体に溜まった余分なものをやさしく流してくれます。

<材料(2人分)>
発芽玄米 … 1/2合
小豆 … 大さじ3
水 … 900ml
生姜 … 1片
塩 … 少々

お好みで
黒ごま、三つ葉、クコの実

<作り方>
小豆は軽く洗い、30分ほど水に浸ける。
発芽玄米も軽く洗う。
鍋に小豆、水を入れ、中火で10分ほど煮る。
発芽玄米と千切りにした生姜を加える。
弱火で40〜50分、やわらかくなるまで煮込む。
塩で味を整える。
器に盛り、お好みで黒ごまやクコの実を添える。

<薬膳ポイント>
発芽玄米は、消化を助けながら、停滞した食を流す働きがあります。
小豆だけでは少し冷えやすいところを、発芽玄米と生姜がやさしく支え、胃腸を弱らせにくい組み合わせになります。

小豆で水の滞りを流す
小豆は薬膳で「利水」の代表食材。余分な水分を排出し、むくみ、重だるさ、水太り、梅雨時の不調などに使われます。身体に溜まった湿を流し、巡りを整えてくれます。