8.出す

牛蒡(ゴボウ・ゴボウネ)

薬膳効果
整腸、デトックス

ごぼうの薬膳効果|便秘解消・デトックスに最適な理由と正しい食べ方

ごぼうはユーラシア北部を原産とし、中国では古くから根や種を生薬として用いてきました。宋代の料理書『山家清供』にも登場しますが、その後は食材というより薬として扱われることが多かったとされています。

ごぼうとは?歴史と特徴【日本だけが食べる野菜】

日本には平安時代に伝わり、当初は薬用として使用していましたが、やがて食用として栽培されるようになり、現在では日常的に食べる文化が定着しました。
実は、ごぼうをここまで日常的に食べている国は、世界的にもほぼ日本だけと言われています。

ごぼうの薬膳効果|デトックス・便秘解消に強い理由

ごぼうの薬膳的な性質は「微涼」でありながら「辛味」を持つのが特徴です。辛味を備えているため発散力もあり、余分なものを除く解毒に働いてくれます。

■ 腸の動きを活発にする(通便作用)
ごぼうに含まれるリグニンは、腸を刺激し動きを促進します。そのため、便秘解消に非常に有効です。また、水にさらしたときに茶色くなるのはこのリグニンによるもの。

■ 体内の老廃物を排出(デトックス)
ごぼうの豊富な食物繊維は、不要なものを絡めとり体外へ排出し腫れ物を鎮めます。体の詰まりを解消することで巡りをよくします。

ごぼうの栄養と薬膳効果を高める食べ方

せっかくの薬膳効果も、調理法によっては弱まってしまいます。

■ 皮はむかない
薬効成分は皮に多く含まれています。よく洗い、こすり落とす程度にとどめるのが理想です。

■ 水にさらしすぎない
長時間さらすと、辛味や有効成分が流れてしまいます。アク抜きは短時間で十分です。

■ 煮すぎない
加熱しすぎると、発散力(巡らせる力)が弱まります。食感が少し残るくらいがベストです。

中医営養学

キク科ゴボウ属
辛苦甘/微涼
性味
肺、胃、大腸
帰経
通便、袪風清熱、補腎
効能
便秘、熱毒の腫れ、顔の腫れ
適応

神農本草経

辛/平 治水脹、除癰腫、殺鬼精物

ごぼうの種

ゴボウの種「牛蒡子(ごぼうし)」は漢方薬

根菜として日常的に食卓にのぼるゴボウ。けれど、その「花」を見たことがある人は多くありません。

ごぼうの花

ゴボウはアザミに似た紫色の花を咲かせますが、通常は開花前に収穫されるため、畑で目にする機会はあまりないでしょう。

花が咲いた後、ゴボウは米粒ほどの小さな果実を実らせます。これは「痩果(そうか)」と呼ばれ、この種子こそが生薬として使われる牛蒡子(ごぼうし)です。

牛蒡子の薬用分類|辛涼解表薬とは

牛蒡子は漢方において「辛涼解表薬(しんりょうげひょうやく)」に分類されます。
このグループの特徴は、辛味で発散する力を持ち、性質は涼性。「冷やしながら軽く発散させる」働きを持つ薬です。特に、悪寒はあまりないが、発熱は強いといった状態に適しています。

牛蒡子の効能|疏散風熱で喉と熱にアプローチ

牛蒡子の代表的な効能は「疏散風熱(そさんふうねつ)」です。これは、体に入り込んだ風熱の邪を外へ発散させる働きのこと。
・発熱
・咽頭痛(喉の痛み)
・軽い咳
といった症状に用いられます。「ゾクゾクする寒気は少ないのに、喉が痛くて熱っぽい」そんな時の不調に、まさに適した生薬です。

日常での取り入れ方|薄荷で代用するという考え方

実際の生活の中で、牛蒡子をそのまま使う機会はほとんどありません。しかし、その効能は身近な食材や生薬で代用することができます。
代表的なのが「薄荷」で、同じ「疏散風熱」の作用を持っています。
・喉の違和感
・こもった熱
・軽い風邪の初期症状
にやさしく働きかけます。

例えば、薄荷やミントのハーブティーを飲む。緑茶に少量の薄荷を加える。といった方法でも、牛蒡子に近い働きを日常に取り入れることができます。