5.潤す

花梨(カリン)

分類
バラ科カリン属

カリンは酸味と渋味があり収斂作用があることから古くから咳止め効果で知られています。カリンをよく洗い輪切りにして弱火でじっくり煎じて飲むと下痢止めにもなり、またクエン酸を含むため疲労回復にも役立ちます。
生食すると青酸中毒を起こしやすいので、果実酒、ジャムなどに加工して利用しましょう。

中医営養学

期待される効能
酸渋/平
性味
肺、脾
帰経
鎮咳鎮痛、生津潤燥
効能
から咳、疲労
適応

東方栄養新書

酸渋/平 肺胃肝 去痰止咳、和胃止嘔、解酒

花梨ってどんな植物?

花梨は中国原産のバラ科カリン属で別名「安蘭樹(あらんじゅ)」とよばれ、4月の下旬頃に開花をむかえ白や薄いピンク色の可愛いらしい花をつけます。花はひとつひとつ独立し大きめです。

夏から秋にかけて実がふくらんで青色から黄色く熟してくる10月~11月下旬ころに収穫期をむかえます。熟した花梨は甘酸っぱい独特の香りがします。もし熟しが足りない場合は風通しの良い場所で追熟させてください。

カリンとボケの違い

日本ではカリンのことを木瓜と称していますが違いがあります。
ボケの果実を「木瓜(もっか)」といい関節の腫れを鎮めたり、浮腫みや湿を除く働きがあります。
カリンの実は「榠櫨(めいさ)」といい咳をとめたい時や痰を除きたいときに使います。