水田芥子(クレソン)

薬膳効果
食欲増進、解毒

脂も毒も水もスッキリ流す!クレソンのデトックス効果

ヨーロッパが原産のクレソンは、中国では「西洋菜干」と呼ばれ、干したクレソンをスープに加えて調理します。日本では、洋食で知られるようになってから、生食で食べられるようになりました。

クレソンはデトックス野菜

クレソンの薬膳の効能は「微寒」で「清熱」。この清熱の働きは、体内の余分な熱、水を取り除くのに役立つためデトックス野菜として用いられます。肺に作用すれば咳を止め、胃に作用すれば消化を促し、肝に作用すればイライラなどを鎮静化させ、血に作用すれば、巡りを良くし、老廃物の排出を促します。

脂っこい食事の後や、口の中がベタつくと感じたときには、クレソンを添えてみると爽快感が広がるため、クレソンは頼れる薬膳のデトックス野菜です。

クレソンの辛味のはたらき

クレソンの和名は「水田芥子(ミズタガラシ)」。その名の通り、湿地帯や水辺に生い茂るこの植物は、ピリッとした辛味が特徴です。実はこの辛味成分は、動物性脂肪の消化を助ける優れた働きを持っています。そのため、分厚いステーキやこってりとした料理の付け合わせとして重宝されています。

食べ過ぎや飲みすぎ、体がだるく感じるときには、クレソンを取り入れるのが賢い選択です。シンプルにサラダで、あるいは肉料理の付け合わせとして食べれば、クレソンの爽やかな香りと辛味や、身体の中をスッキリと整えてくれます。

中医営養学

アブラナ科オランダカラシ属
分量
甘辛/微寒
性味
肺、胃、肝
帰経
平肝理血、清熱、潤肺利尿
効能
血瘀証、イライラ、咳
適応

薬膳素材辞典

辛微苦/寒。健胃消食、止痛、止咳去痰、利尿通便

薬膳レシピ「クレソン」

デトックス効果抜群!クレソンと柑橘の爽やか薬膳サラダ

食べ過ぎや飲みすぎ、体がだるく感じるときにおすすめの一皿です。爽やかな香りと辛味が、食後の重たさをリセットします。

<材料(2人分)>
クレソン … 1束(約50g)
グレープフルーツ … 1/2個
アボカド … 1個
紫玉ねぎ … 1/4個
アーモンドスライス …適量

<ドレッシング>
オリーブオイル … 大さじ2
レモン汁 … 大さじ1
蜂蜜 … 小さじ1
塩 … ひとつまみ
黒胡椒 … 少々

<作り方>
下準備
クレソンは食べやすい長さに切る。
グレープフルーツは皮をむき、果肉を取り出して一口大に。
アボカドは半分に切って種を取り、スライスする。
紫玉ねぎは薄くスライスする。

<ドレッシング作り>
ボウルにオリーブオイル、レモン汁、蜂蜜、塩、黒胡椒を入れてよく混ぜる。

<仕上げ>
クレソン、グレープフルーツ、アボカド、紫玉ねぎを皿に盛りつけ、ローストしたクルミを散らし、食べる直前にドレッシングをかけ、全体を軽く和える。

薬膳ポイント

クレソン:余分な熱、水を除く。
グレープフルーツ:食べ過ぎや胸のつかえを和らげる。
アボカド:気を補い、便通をよくする。
紫玉ねぎ:辛味で体の滞りを解消。
アーモンド:腸を潤し便通をよくする。