黒鯛の薬膳効果|胃腸をととのえ痛みや不快感を和らげる
黒鯛は日本各地の沿岸や河口、干潟などに広く生息しており、地域によって「チヌ」とも呼ばれることがあります。また性転換魚としても知られており、成長の過程でオスからメスに変わる個体が多いとされ、通常、3~4年で成熟し寿命は10~15年ほどです。
黒鯛の生息地は浅瀬から深場まで幅広い場所で見られ、季節や生息環境に応じて食べ物の選択が変わり、エサの乏しい冬場でもうまく生き延びる柔軟性を持っております。さらに河川の河口域にも入ってくるため淡水と海水が混ざるエリアにも順応しやすい特性を持っています。
黒鯛の薬膳効能「安中和胃」とは
黒鯛の持つ「安中和胃」の効能には、食欲が減退している時や胃腸の調子が悪い時に、腹部を穏やかに整え、改善する効果があります。
「和胃」とは、胃の働きを整えリラックスさせるという意味です。また「安中」とは「中(ちゅう)を安(あん)ずる」という言葉からきており、ここでの「中」とは主に中焦(腹部)を指します。つまり、胃腸だけでなく、肝臓や胆嚢、膵臓といった消化器官全体も含んでいます。これらの部位を穏やかにし、痛みや不快感を和らげ、快適な状態にする働きを持っています。
黒鯛の「安中和胃」効果は、体調がすぐれないときに特に頼りになる薬膳効果といえます。
胃腸をととのえて、むくみを解消!
四肢がむくみやすい方は、胃腸の機能が弱っている可能性があります。特に、冷たいものの食べすぎや、消化機能(脾胃の機能)の低下が、むくみの原因になりやすいです。むくみを防ぐために、まずは食事で胃腸を整え、体内の水分代謝がスムーズに働く体づくりを目指しましょう。
胃腸をととのえる黒鯛は積極的に取り入れたい食材です。