薬膳効果
生殖機能向上

ニラの薬膳効能とは?体を温める野菜と陽虚の冷え対策

ニラは、薬膳では体を温める性質を持つ野菜です。特に、陽が不足して冷えやすい「陽虚(ようきょ)」の傾向があるとき、食材選びのファーストチョイスとして取り入れたい野菜のひとつです。
中医学では、体を温め、活動を支える働きを「陽」と考えます。この陽が不足すると、手足や腰が冷えやすくなったり、疲れやすくなったりすることがあります。ニラは、こうした冷えが気になるときに注目したい食材です。薬膳では「補陽補腎(ほようほじん)」という考え方と結びつき、体を温める陽気を補い、腎の働きを助ける食材として用いられます。

ニラの薬膳効能|辛温の性質で体を温め、気血の巡りを促す

薬膳では、食材の性質を「寒・涼・平・温・熱」の五性と、「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味から考えます。
ニラは「温性」で「辛味」を持つ野菜です。このように、温める性質と辛味を併せ持つ食材を「辛温(しんおん)」と表現します。温性は体を温め、辛味は気血の巡りを促す。 これが、ニラの薬膳的な性質を理解するうえで大切なポイントです。

薬膳では冷えによって気血の巡りが滞りやすいとき、体を温めることに加え、巡りを促すことも重視します。ニラは、こうした考え方に基づき、冷えが気になるときや、陽気が不足している「陽虚(ようきょ)」の傾向があるときに取り入れたい食材のひとつです。
また、ニラの働きを表す言葉に「安五臓(あんごぞう)」があります。ニラは単に体を温めるだけでなく、辛温の性質を活かして、温めることと巡りを促すことの両面から考えられる野菜です。

ニラの補陽補腎とは?冷えやスタミナ不足との関係

ニラは、薬膳で「補陽補腎」という考え方と結びつく食材です。「補陽」は体を温める陽気を補うこと、「補腎」は中医学でいう腎の働きを助けることを意味します。中医学における腎は、現代医学の腎臓だけを指すのではなく、成長や発育、加齢などにも関わる広い概念です。

ニラは中国で「起陽草(きようそう)」とも呼ばれ、陽気を呼び起こす食材として伝えられてきました。薬膳では、陽虚による冷えが気になるときや、腰や膝のだるさ、活力の低下が気になるときに、体を温める食材を食事に取り入れることを考えます。例えば、次のような組み合わせがあります。

ニラとクルミの炒め物
ニラの温性に加え、クルミも体を温める性質を持つ食材として知られています。

ニラ入りのお粥
温かい食事を取り入れたいときに向いています。

ニラと海老と卵のスープ
手軽に作りやすく、日々の食事に取り入れやすい一品です。

中医営養学

材料
辛甘/温
性味
心、肝、腎
帰経
補陽補腎、安五臓、活血化瘀
効能
陽虚、頻尿、腰膝部の冷え
適応

本草綱目

辛微酸/温 帰心
安五臓、除胃熱、利病人、久食良し

薬膳レシピ「ニラ」

体を目覚めさせる、休日のひと皿

休日の朝は、いつもより少しゆっくり。カーテンを開けて、窓から入る光を眺める。慌ただしい平日とは違い、朝ごはんと昼ごはんを兼ねたブランチを楽しむ余裕がある。

冷蔵庫から取り出したのは、ニラと海老、それから卵。どれも特別な食材ではないけれど、組み合わせを考えると、ちょっと楽しみになってくる。
薬膳では、ニラは辛温の食材。体を温める性質と、気血の巡りを促す辛味を併せ持つと考えられている。
ぷりっとした海老は、薬膳では「補腎壮陽」、腎を補い、陽の働きを助ける食材として知られている。そこに卵を合わせれば、ふんわりとした口当たりと、日々の体づくりに欠かせない栄養も加わる。フライパンの中で、ニラの緑、海老の淡い朱色、卵の黄色が重なっていく。仕上げに醤油を少し。香ばしい匂いが立ちのぼると、もう、それだけでごちそうだ。

中医学では、自然界の陰陽の変化と、人の体の働きを重ねて考える。夜の陰から朝の陽へ。日が昇るにつれて陽気が高まっていく午前中は、活動を始めるための準備を整える時間でもある。だからこそ、休日のブランチには、温かい料理をゆっくり味わいたい。

薬膳レシピ「ニラと海老の温陽滋養炒め(おんようじよういため)」

冷えが気になるときや、日々の食事でしっかり栄養を取りたいときにおすすめです。

薬膳のポイント
ニラ:体を温め気血の巡りを促す
海老:腎を補い陽の働きを助ける
卵 :滋養する

<材料(2人分)>
ニラ:1束(約100g)
むき海老:120〜150g
卵:2個
生姜:薄切り2〜3枚
ごま油:大さじ1
塩:少々
醤油:小さじ1
酒:小さじ1
こしょう:少々(お好みで)

<作り方>
1. 材料を切る
ニラは4〜5cmの長さに切ります。生姜は細切りにします。海老は水気を拭き、必要に応じて背わたを取り除きます。卵はボウルに割り入れ、塩少々を加えて溶きほぐします。

2. 海老を炒める
フライパンにごま油の半量を入れ、生姜を弱めの中火で炒めます。香りが立ったら海老を加え、酒を振って炒めます。海老に火が通ったら、一度取り出します。

3. 卵をふんわり炒める
フライパンを軽く拭き、残りのごま油を入れます。溶き卵を流し入れ、大きく混ぜながら、半熟状になったところで取り出します。