西洋の薬味「パセリの薬膳効果」
中海沿岸が原産で、古代エジプトから食用にされており、日本にはオランダ経由で伝えられたため「オランダセリ」の名がありました。葉が縮れているのが「パセリ」縮れていないのが「イタリアンパセリ」と呼ばれています。
パセリは、料理の付け合わせとして脇役にされがちな存在ですが、その鮮やかな緑の葉には、驚くべき薬膳効果が秘められています。地
パセリの巡らせる力
薬膳では、パセリは「温性」の性質を持ち、消化の要である脾に作用し、消化を助け、食欲を増進するため、食べすぎや胃の不調に役立ちます。また「活血」の効能で、血の巡りを促進する働きもあり、冷え性や肩こりに悩む方にもおすすめです。
さらに、パセリには豊富なビタミンCが含まれ、美肌効果や免疫力の向上にも寄与します。
パセリと三つ葉「香るセリ科の野菜・共通点と違い」
パセリと三つ葉はどちらもセリ科の野菜で、どちらも香りが強く、薬膳的に見ると「気血を巡らせる」働きがあります。いずれも独特の香りが心を落ち着け、ストレスを軽減し、精神的な不調の改善に役立ちます。しかし、その性質や効果には違いがあり、使い分けることでより効果的に体を整えられます。
パセリと三つ葉の薬膳的な使い分け
温性で辛味のあるパセリは、肝に作用し、血の巡りをよくする「活血」の効能があります。気温が低く、体が冷えているときの温め効果をプラスしたいときに、洋風スープに薬味として使うのが良いでしょう。
その日の体調や季節に応じて、血を効果的に巡らせたい時はパセリ、気を効果的に巡らせたい時は三つ葉を選ぶと薬膳を活用できます。
三つ葉も温性で辛味があり、肝に作用しますが、気の巡りをよくする「疏肝」の効能があります。三つ葉の香りには、ストレスを緩和させる精油を含んでいるので、和風スープ、みそ汁に薬味として使いのが良いでしょう。