3.調える

馬鈴薯・土芋(ジャガイモ・バレイショ)

薬膳効果
胃腸の改善、元気回復

胃腸が弱い・疲れやすい人に「和胃調中」と「健脾益気」の力

じゃがいもの薬膳効能は「和胃調中」と「健脾益気」。つまり、胃腸(脾胃)をいたわりながら、気(エネルギー)を補ってくれる食材です。

健脾益気|疲れやすい体を内側から立て直す

「健脾益気」とは、脾胃(胃腸)の働きを高め、気(エネルギー)を補う作用のことで、脾胃は、食べたものから気血を生み出す源であり、薬膳では「後天の本(こうてんのほん)」と呼ばれます。

つまり、脾胃が弱ると、食べてもエネルギーに変わらず、疲れやすい状態に陥ってしまいます。「健脾益気」は、この弱った脾胃を立て直し、体の内側から気を養う働きをしてくれます。

特に、次のような「脾気虚(ひききょ)」の状態の人に向いています。
・疲れやすい
・食欲がない
・元気が出ない
じゃがいもは、この「健脾益気」の代表的な食材のひとつ。消化吸収の力をやさしく高めながら、体に必要なエネルギーを補い、無理なく元気を取り戻すサポートをしてくれます。

和胃調中|乱れた胃腸をやさしく整える

もうひとつの大切な作用が「和胃調中」。これは、乱れた胃腸の働きを、ちょうどいい状態に整える働きです。
・胃の不快感
・食べすぎによるもたれ
こうした状態に対して、じゃがいもは刺激を与えず、穏やかにバランスを整えます。
薬膳では「甘味」は胃を調和させる働きがあり、じゃがいものやさしい甘みが、消化機能をサポートする役目をはたします。

中医営養学

ナス科ナス属
甘/平
性味
胃、大腸
帰経
和胃調中、健脾益気
効能
無気力、便秘
適応

本草綱目

甘藷:甘/平 補中和胃暖胃 肥五臓。
白皮:益肺気 生津

薬膳レシピ「じゃがいも」

土用の夜、じゃがいもはやさしさの形をしている

季節の変わり目は、だいたい機嫌が悪い。天気のことじゃなくて、自分のほうの話だ。
春から夏へ、夏から秋へ。空気が入れ替わるたびに、体は少し遅れてついてくる。食欲が落ちたり、妙に甘いものが欲しくなったり、理由のない疲れが抜けなかったり。

その時期に弱りやすいのが胃腸。ちゃんと食べているのに元気が出ない夜は、だいたいここがうまく働いていない。
そんなとき、じゃがいもを思い出す。

強い味じゃなくていい。むしろ、強くないほうがいい。バターもクリームもいらない、ただ蒸して、少しの塩で食べるくらいがちょうどいい。

じゃがいもは、「健脾益気」と「和胃調中」。弱った胃腸を立て直して、エネルギーを補いながら、全体のバランスを整える。だから土用の夜くらいは、無理をしない。ちゃんと消化できるものを、静かに食べる。

薬膳レシピ|じゃがいもと鶏むね肉の胃腸にやさしい塩麹スープ

とにかく“消化しやすく”。土用は、栄養を足すより「負担を減らす」ことが大事です。

<効能>
・じゃがいも:健脾益気、和胃調中
・鶏むね肉:温中益気

<材料(2人分)>
・じゃがいも…2個
・鶏むね肉…150g
・塩麹…大さじ1
・生姜…少々
・水…400ml
・塩…適量

<作り方>
・鶏肉はそぎ切り、じゃがいもは一口大に切る
・鍋に水と生姜を入れて加熱
・鶏肉とじゃがいもを入れて煮る
・火が通ったら塩麹を加え、軽く整える