胃腸を整え、精神を落ち着かせる毎日の養生食
日本人にとって身近な主食である白米。薬膳では「気」を補い、胃腸を整え、精神を穏やかにする大切な養生食材です。イネは大きく分けると、短粒種の「ジャポニカ種」と、長粒種の「インディカ種」に分類されますが、日本で主に栽培されているのは、粘り気があり、ふっくら炊き上がるジャポニカ種です。
中国名の「粳米(こうべい)」は、このジャポニカ種のうるち米から、糠や胚を取り除いて精米したものと記されているため、薬膳書に登場する「粳米」は、私たちが日常的に食べている白米とほぼ同じものです。
白米の薬膳効能|補中益気・健脾和胃・除煩
薬膳では、胃腸は「気」を作り出す場所と考えます。白米は、弱った脾胃をやさしく補い、消化吸収を助けながら、身体を動かすエネルギー源を作ります。
・補中益気(胃腸を丈夫にして力をつける)
・健脾和胃(消化機能を回復)
・除煩(イライラ、不眠、心煩を取り除く)
お粥|除煩・益精強志と安眠の薬膳効果
白米には「除煩」という働きがあります。これは、イライラや不安感、胸のざわつき、落ち着かなさを和らげる作用のこと。また、喉や口の渇きを潤し、熱による不快感を鎮める働きもあるとされます。
さらに、白米はお粥にすることで「益精強志」の働きが高まる養生食となり、「精」を養い、気力を補い、志(精神的エネルギー)を強くさせます。そのため疲労が続いているときや、神経を使いすぎて消耗しているときにも向いています。
薬膳では、不眠や気持ちの落ち着かなさには、白米と「蓮の実(連肉)」を一緒に炊く方法があります。
蓮の実は、昔から精神安定の養生食として使われてきました。白米のお粥に蓮の実を加えることで、胃腸に負担をかけずに気力を養い、心身を穏やかに整えることができます。寝つきが悪いときや、考えごとが多くて眠りが浅いときにもおすすめの食べ方です。

