3.調える

紅茶(コウチャ)

薬膳効果
ストレス緩和、利尿

体を温める薬膳茶を作るときは紅茶を使う

世界で紅茶を有名にしたのはイギリスと知られていますが、発祥は中国で宋の時代(紀元前1000年頃)には製造方法は出来ていました。その後、イギリスの東インド会社がインドのアッサム地方で紅茶の栽培を始めアッサム紅茶が生産されるようになりました。

紅茶の薬膳効能

紅茶は摘み取った茶葉と芽を乾燥させ揉みこみ完全発酵させ乾燥させた茶葉をつかいます。緑茶や烏龍茶は涼の性質ですが、完全発酵の紅茶は温性になります。これは、発酵度合が低いと身体を冷やし、高くなると身体を温める作用が強まるからです。

紅茶の薬膳効能は体を温め、利尿作用も強く、また心に働きかけるため精神に鎮静をもたらます。

王道の薬膳紅茶「シナモンティー」

薬膳の考え方は、飲む人の体質や目的が明確であれば、それを薬膳茶とよびます。

例えば紅茶にシナモンを加えれば、シナモンの強く温める作用と血行促進の働きがプラスされ冷えに悩む人に適した薬膳紅茶ができます。甘味に黒砂糖を使えば、さらに温めて血行を促ながすため、冷えが原因の肩こりや月経痛をやわらげる薬膳紅茶になります。

中医営養学

ツバキ科
苦甘/温
性味
心、肺
帰経
養心安神、利水止渇
効能
口渇、精神不安、むくみ
適応

東方栄養新書

渋苦甘/温 脾、胃、腎 醒脳明目、生津止渇、利尿

世界の三大銘茶

三大紅茶

中国・キーモン(祁門)Keemun
中国上海の西に位置する安徽省祁門県で生産される古典的な紅茶です。茶摘みの時期は四月中旬から下旬の「一芯二葉」「二芯三葉」短い時期に収穫します。鮮やかな赤色で独特のスモーキーフレーバーで蘭の花香がある。

インド・ダージリン Darjeeling
紅茶大国インドは19世紀頃にイギリスの開拓により生産が始まりました。「紅茶のシャンパン」とも賞され茶湯色は薄い水色ながらも格別な香味をもっている。

スリランカ・ウバ Uva
19世紀頃にイギリスの開拓により生産が始まりました。スリランカ南東部にあるウバの高地は日中の高温と夜間の冷気のために霧が発生しやすいため、バラやスズランの花香の甘い刺激的な香りあります。茶湯が濃くなるとカップの縁に金色の輪ができ「ゴールデンリング」と呼ばれる。