6.補う

猪脚・豚足(トンソク/ブタアシ)

薬膳効果
産後の回復、美肌

豚足の薬膳効果|肌の潤い・母乳不足に。コラーゲン豊富な美容食材の効能

豚足(とんそく)は、豚の足首から先の部分を指します。主に皮、筋、骨で構成されており、ぷるぷるとしたゼラチン質が豊富なのが特徴です。長時間じっくり煮込むことで、コラーゲンを含んだ濃厚な旨味が溶け出し、独特のとろみが生まれます。沖縄料理や中華料理、韓国料理など、古くから“滋養をつける食材”として親しまれてきました。

薬膳では、産後の女性や、乾燥による美容トラブルが気になる人によく用いられます。

豚足の薬膳効能|補血通乳・産後の母乳不足を助ける

「補血」は血を補う働き、「通乳」は母乳の出を促す働きを意味します。豚足は、出産後に消耗した体を養い、母乳不足を改善する食材として古くから用いられてきました。
『偏方大全』には、以下のような食べ方が紹介されています。
・豚足 2本
・落花生 60g
・大豆 60g
これらを水でじっくり煮込んで食べるというもので、血を補いながら母乳の巡りを助ける薬膳料理として伝えられています。

肌の乾燥やシワ対策にも|豚足の美容薬膳効果

豚足は「沢膚」の働きによって、肌に潤いを与えるとされます。
薬膳では、肌の乾燥やシワ、艶のない顔色は、「血」や「潤い」の不足と考えることがあります。豚足のようなゼラチン質に富む食材は、体の内側から潤いを補う働きが期待されています。
特に以下のような人に向いています。
・肌の乾燥が気になる
・ハリ不足を感じる
・年齢によるシワが気になる
・疲れると肌がしぼみやすい
煮込み料理やスープにすると、体を温めながら効率よく潤いを補うことができます。

ただし、豚足は滋養豊かな一方で、非常に重たい食材でもあります。脂質やゼラチン質が多いため、胃腸に負担がかかりやすく、薬膳では「脾胃虚弱(ひいきょじゃく)」の人には不向きとされています。

「托瘡」の働き|皮膚トラブル回復を助ける

「托瘡」とは、できものや皮膚トラブルの回復を助ける働きのことです。
薬膳では、十分な「血」と「栄養」が皮膚に届くことで、肌の再生力が高まると考えます。豚足は、乾燥による肌荒れや、弱った皮膚の回復を助ける食材として使われてきました。

豚足は、血を補い、肌を潤し、産後の体を支える薬膳食材。現代では「コラーゲン食材」として知られていますが、薬膳では昔から、乾燥や虚弱を補う“滋養の食べ物”として大切にされてきました。

中医営養学

イノシシ科イノシシ属
甘鹹/平
性味
脾、胃
帰経
補血通乳、沢膚托瘡
効能
皮膚乾燥、母乳不足、肌荒れ
適応