薬膳効能
食欲増進、抗菌、収斂

梅は酸っぱいから効果がある

梅の強い酸味は抗菌に働くほか、唾液などの分泌を促し食欲を促します。
梅は「白梅」、塩漬けしてから干す「梅干し」、燻製して乾燥させた「烏梅」などがあり、古くから酸味の調味料や保存食として用いられてきました。

酸味の効用

梅はかなり酸味がある果実です。梅の酸味は引き締める働きが強く、肺では空咳を止め、腸では渋らせて下痢を止め、夏場の汗の出過ぎをとめ「収斂」の働きで機能をととのえます。

酸味が逆効果なとき

梅の酸味は唾液の分泌を促進し食欲を促すため病中病後に「お粥と梅干」を食べる時があります。

寒気を伴った節々の痛みがあるカゼの時は汗をかいて邪気を追い出して治すのが基本のため、梅の収斂作用が逆効果になります。この場合は生姜やネギなどの辛味の発散作用で汗を出して邪気を追い出します。
また気血のめぐりがよくない時も酸味をとると引き締められて流れが悪くなるので注意が必要です。

中医営養学

バラ科サクラ属
酸渋/平
性味
肝、脾、肺、大腸
帰経
斂肺渋腸、生津止渇
効能
口渇、咳、多汗、下痢、疲労
適応

本草綱目

白梅:酸鹹/平 治中風 驚癇 喉痺。治寫痢煩渇。

烏梅(ウバイ)とは

夏バテ防止に真っ黒な烏梅を使う

烏梅は未熟な梅の果実を薫製にしてから乾燥させたもので真っ黒な姿をしています。
また漢方の薬として使われ「清涼収渋」の働きがあり、消化力をつける、慢性の下痢、空咳をおさめる、汗の出過ぎを止める、また疲労回復にも働き、健胃整腸や駆虫薬として用いられます。

烏梅ウバイ

夏の中国では烏梅を煮出した「烏梅汁」がわりとポピュラーに飲まれています。
梅烏水は梅の独特な酸味に燻製風味が加わるスッキリだけど味わいのある飲料です。また梅烏は製造工程で砂糖や塩を使っていないので酸味を効かせた飲料水にとても使いやすく、レモンの代用に使うのもありかと思います。

日本では奈良県月ヶ瀬村で烏梅が生産され、ここでは国産の完熟梅を使って7月上旬の限られた季節に生産されています。

烏梅:酸渋/平 肝脾肺大腸 斂肺止咳、渋腸止寫、和胃安蛔、生津止渇

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