4.通す

菜花/油菜(ナノハナ・アブラナ)

薬膳効能
炎症を抑える

春のデトックス野菜で血流改善・肌荒れケア【活血化瘀・解毒消腫】

薬膳では菜の花は「巡らせて、外へ出す」春の代表野菜。その小さな蕾には、これから花開くための強いエネルギーが詰まっています。
春先に菜の花を食べることで、冬にため込んだものを手放し、寒さで滞りがちだった気血の流れを促すことで春に活動しやすい体調にととのえてくれます。

菜の花の薬膳効果|デトックスと巡りを促す春の食材

菜の花(ナノハナ)は、薬膳では辛味、温性の性質をもつ野菜。主な効能は以下の通りです。
・解毒消腫(体の余分なものを排出し、炎症を抑える)
・活血化瘀(血の巡りを良くし、滞りを解消する)
この2つの働きから、菜の花は「春のデトックス野菜」とされています。

肌荒れ・ニキビに|解毒消腫で内側から整える

菜の花の「解毒消腫」の効能は炎症を抑え、気になる肌のトラブルを解消します。そのため、ニキビ、吹き出物、むくみや腫れといったトラブルが気になる人におすすめです。
にきびや吹き出物などに悩む人は菜の花を食べて、しっかりデトックスをするとよいでしょう。菜の花を取り入れることで、内側から穏やかに整えていきます。また辛味には滞っているものを発散させる働きがあります。

血流改善・生理痛・肩こりに|活血化瘀の力

菜の花は「活血化瘀」の代表的な野菜のひとつ。血の滞りを解消し、全身の巡りをスムーズにします。この働きにより、生理痛、肩こり、冷えによる不調、産後の回復といった「血の巡り」に関わる悩みに効果的です。

巡りが良くなることで、体だけでなく気分も軽やかになります。特に冬の間に滞りやすい気血の巡りを促し、体を軽く整えるのが特徴で、春先に感じやすい、だるさや重さのケアに適した食材です。

蕾を食べる意味|開花エネルギーで春の体へ

菜の花の魅力は「花が咲く前の蕾」を食べることにあります。蕾には、これから開花するための強い生命力が宿っています。
そのエネルギーを体に取り入れることで、気血の巡りを促進、内にこもったものを発散、春に向けた体づくりをサポートしてくれます。

菜の花は、ただの春野菜ではなく、「巡らせて、外へ出し、春へ導く」薬膳食材。
ほろ苦さと辛味の奥にあるのは、静かに体を動かしていく力。軽やかに春を迎えるために、春の食卓に菜の花の料理を並べてみてください。

中医営養学

アブラナ科アブラナ属
辛/温
性味
肝、肺、脾
帰経
解毒消腫、活血化瘀、通便
効能
吹きでもの、くすみ、便秘
適応

東方栄養新書

辛/温 疲労回復、動脈硬化、精神安定、抗酸化作用

薬膳レシピ「あさり」

春は浮つくし、危ない

春は、浮つく。理由なんて特にないのに、気持ちだけが少し先に行ってしまって、体はまだ冬のまま取り残されているような、あの感じ。

菜の花は、そんな季節をさらに押し上げてくる。気を上に引き上げて、外へ、外へと向かわせる。だから、少し危うい。上がりすぎたものは、どこかでバランスを崩すから。アサリを合わせるのは、そのためだ。

静かに内側を潤して、高くなりすぎたものを、ゆっくり下に戻していく。軽やかさと、落ち着き。春に必要なのは、その両方なのかもしれない。

菜の花とアサリの春の薬膳レシピ

菜の花は温性で気を昇らせる働きがあるため、のぼせやすい、熱がこもりやすい人にはむいていません。しかし陰を補う食材と組み合わせると調和をとることができます。 春に旬をむかえる「アサリ」と一緒に調理(殻ごと使うのが望ましい)すると、のぼせ、春の情緒不安定を鎮めてくれます。

薬膳ポイント
菜の花:気を巡らせ発散させる
アサリ:陰を補い熱を鎮める、精神安定

菜の花とアサリのやさしいスープ(情緒安定・のぼせケア)

<材料(2人分)>
菜の花:1束
アサリ(殻付き):200g
水:400ml
酒:大さじ1
塩:少々
生姜(千切り)少量

<作り方>
アサリは砂抜きをしてよく洗う
鍋に水・酒・生姜・アサリを入れて火にかける
口が開いたらアクを取る
菜の花を加え、さっと火を通す
塩で味を整える

菜の花とアサリの潤いボンゴレ

「潤す・鎮める」をアップさせた食材のため、春ののぼせ・イライラ・乾燥・肌荒れを同時ケアします。

薬膳ポイント
菜の花:温性・活血化瘀
アサリ:陰を補う、熱を鎮める
アスパラ:潤いを補い、余分な熱を冷ます
トマト:体を潤す、ほてりを抑える

<材料(2人分)<
パスタ:160g
菜の花:1束
アサリ(殻付き):200g
アスパラ:3〜4本
トマト:1個(またはミニトマト6〜8個)
にんにく:1片
オリーブオイル:大さじ1
白ワイン(または酒):大さじ2
塩:適量

<作り方>
アサリは砂抜きをして洗う
菜の花はさっと下茹で、アスパラは斜め切り、トマトは一口大に切る
フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火で香りを出す
アサリと白ワインを加えて蓋をし、口を開かせる
茹でたパスタ、菜の花、アスパラ、トマトを加えて全体を和える
塩で味を整える

仕上がりのポイントは、トマトは火を入れすぎず、軽く温める程度に。フレッシュさを残すことで、潤いと清熱の力を保てます。