期待される効果
潤い肌、利尿

夏のほてり・むくみ・喉の渇きを整えるズッキーニ

見た目はきゅうりに似ているズッキーニ。けれど実は「ペポかぼちゃ」に分類される、れっきとしたかぼちゃの仲間です。みずみずしくクセのない味わいは、夏の食卓に軽やかさを運んでくれる存在。けれどそのシンプルさの裏には、体の熱を冷まし、潤いを補うという、季節に寄り添った薬膳の力が隠れています。

ズッキーニの薬膳的な性質と効能

薬膳においてズッキーニは、寒性・甘味の性質を持つ食材です。主な働きは以下の通りです。
・清熱生津(体の熱を冷まし、潤いを生む)
・潤肺止渇(肺を潤し、喉の渇きを和らげる)
・通淋(排尿を促し、水分代謝を整える)
ズッキーニは、体にこもった余分な熱を取り除きながら、水分バランスを整える夏向きの野菜。特に、暑さでほてる、口や喉が乾く、尿の出が悪い、むくみが気になるといった状態に適しています。
水分代謝と潤いの両方に働きかける点が、ズッキーニの大きな特徴です。

ズッキーニの食べ方と薬膳ポイント

ズッキーニは、生でも加熱でも食べられる万能食材。調理法によって、体への作用も少し変わります。
生で食べる(サラダ・マリネ)
→ 清熱・潤い作用がよりダイレクトに働く
→ 暑さ・ほてり・口渇が強いときにおすすめ

炒める・焼く
→ 体を冷やしすぎず、消化にやさしい
→ 冷えが気になる人に最適

煮る・スープ
→ 水分補給+内側から潤す
→ 夏バテ・食欲不振に良い

特に、油との相性が良いため、オリーブオイルで軽く焼くことでコクが増し、満足感もアップします。
また、冷えが気になる場合は、オリーブオイルや生姜、にんにくと一緒に加熱調理することで、バランスよく取り入れることができます。

暑さで体がだるいとき、なんとなく喉が渇くとき、むくみが気になるとき。そんな夏の小さな不調に、ズッキーニは静かに効いてくる野菜です。

中医営養学

ウリ科カボチャ属
甘/寒
性味
肺、脾、腎
帰経
清熱生津、潤肺止渇、通淋
効能
暑気あたり、口渇、肺燥、尿の出が悪い、むくみ
適応

新華本草綱要

桃南瓜:果実:甘微苦/平 有平喘、寧嗽効能。用途:気管支喘息

薬膳レシピ「ズッキーニ」

熱は逃がして、乾きは満たす

夏のキッチンに立つと、なぜか少しだけ、自分に優しくなれる気がする。外は息苦しいほど暑くて、アスファルトの照り返しに目を細める帰り道。なのに部屋に入れば、冷房の風が肌を撫でて、今度は冷えすぎた体に戸惑う。
どちらに合わせればいいのか分からないまま、体の内側だけが、静かに疲れていく。

ズッキーニは、そんな曖昧な季節に似ている。主張は強くないのに、どこかみずみずしくて、火を入れればやわらかく、でも芯はちゃんと残っている。きっと私たちも同じで、強く見せながら、ほんの少し潤いを欲しがっている。
だから今日は、ズッキーニを切る。体の熱を逃がして、乾いた内側を満たすために。誰にも見せない疲れを、静かにほどくために。

ズッキーニの薬膳レシピ|夏バテ・むくみの解消

外の暑さで消耗したときは、ズッキーニの冷製マリネで潤い補給。冷房で冷え・むくみがある時は、ズッキーニの生姜炒めで巡りの改善。
その日の自分の状態に合わせて選ぶことが、いちばんの薬膳です。

ズッキーニとトマトの冷製マリネ|潤い補給×夏バテ回復

体の熱を冷ましながら、内側に潤いをチャージするレシピです。夏バテで食欲がない、喉が乾く、体がほてる、さっぱりしたものしか食べたくない時におすすめです。

薬膳ポイント
ズッキーニ:熱を冷まし潤す
トマト:陰液を補い潤す
レモン:酸味で引き締めて疲労回復

<材料(2人分)>
ズッキーニ:1本
トマト:1個
オリーブオイル:大さじ1
レモン汁:小さじ1〜2
塩:少々
はちみつ:少々(お好み)

<作り方>
ズッキーニは薄い輪切りにする(生のまま使用)
トマトは一口大にカット
ボウルにすべての材料を入れて和える
冷蔵庫で10分ほど冷やして完成

ズッキーニと鶏肉の生姜オイル炒め|冷え×むくみ解消

冷房で冷えた体を温めつつ、水分代謝を整えるレシピ。クーラーで体が冷えている、足や顔のむくみが気になる、夏なのにだるくて重い時におすすめです。

薬膳ポイント
ズッキーニ:利水+清熱(むくみ解消)
鶏肉:補気(エネルギー補給)
生姜:温中散寒(体を温める)
にんにく:巡りを促進

<材料(2人分)>
ズッキーニ:1本
鶏もも肉:150g
生姜:1かけ
にんにく:1かけ
オリーブオイル:大さじ1
塩・こしょう:適量
醤油:小さじ1

<作り方>
ズッキーニは厚めの半月切り
鶏肉は一口大にカット
フライパンでオイル・にんにく・生姜を熱する
鶏肉を炒め、火が通ったらズッキーニを加える
軽く焼き色がついたら、塩・醤油で味付け