月と女性のリズム|中医学で知る月経(生理)のしくみ

生理は女性特有のものです。現代医学では生理がおこるメカニズムを知る機会は多くありますが、薬膳の基本でもある中医学ではどのように捉えているのでしょうか?

月と女性の関係

中医学では生理を規則性および周期的におこる子宮からの出血をさします。
一般的な呼び方は月経(ゲッケイ)ですが、ひと月に1度、定期的におこることから「月事」とも呼ばれます。また月と女性は深い関係があると昔から考えられ、陰陽論では、月と女性はおなじ「陰」に属します。

その関係性から月の満ち欠けによる潮の干潮、満潮も、月に1度おこることから「月水」とも呼ばれます。

古典『本草綱目』
女性は陰の類であり、血を主とする。その血は上では太陰=月に応じ、下では海潮に応じ、月に満ち欠け、潮に満干があるように、月事も一月に1回あり、これに一致する。

また月経について語ることは、なんとなくタブーとされてきた環境、時代背景もあり、月経を「あれ」「女の子の日」とぼやかすコトがありますが、月経は命をもたらす神秘性をはらむ女性だけの生理現象です。

女性のカラダの変化

「女性のからだは7で変化する」という言葉を養命酒のCMや雑誌などで見かけたことはあるでしょうか?これは現存する中国最古の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』の教えからきたものです。何千年も前の医学書ですが納得する部分がたくさんあります。

人は生まれ育ち、やがて老いて衰えます。その過程を中医学では女性は 7 歳、男性は 8 歳ごとにカラダの変化をむかえる。このように『黄帝内経』には記されています。

『黄帝内経・素問』女性のカラダの変化

7 歳(7 × 1) 歯が生え替わり、髪が長くなる
14歳(7 × 2) 月経をむかえる
21歳(7 × 3) 腎気のバランスがよく親知らずが生えてくる
28 歳(7 × 4) 骨などが丈夫になり、身体が盛んになる
35歳(7 × 5) 陽明経の気が弱くなり、顔が老けはじめる
42歳(7 × 6) 陽明経の気が弱くなり、顔が老けはじめる
49 歳(7 × 7) 閉経し肉体が衰えてくる

月経は性ホルモンの影響をうけますが中医学では以下のように考えています。
*( )は現代の平均
・初潮:14才(11-16才)
・絶経:49才(45-55才)
・周期:28~30日
・経期:3~7日
下腹部の軽い膨満感、腰のだるさ、乳房の痛み、情緒の不安定がみられるが月経期が過ぎると消滅する症状もおこります

理想的な月経周期

一般的に月経が始まると基礎体温が下がり「低温期」に入ります。 月経が28日周期の場合は、排卵期を境に「高温期」が約14日間続きます。
これらを中医学で説明する場合に、陰陽太極図をもちいると下の図のようになります。

このリズムが崩れると、月経不順、生理痛がひどいなどの症状があらわれやすくなります。リズムのととのえかたは次のように生活をするとよいとされています。

<陰>低温期
・月経期(生理中):陽から陰に転換する時期で、激しい変化があるので無理をしない
・経期後(卵胞期):陰を育てる時期で卵胞を成長させるために陰と血を補う食材をとる

<陽>高温期
・経間期(排卵期):陰から陽に転換する時期で、気血をめぐらせる食材をとる
・経間期(黄体期):陽を育てる時期でカラダを温める食材をとる。この時期にイライラ、胸の張りなどの痛みがある時は気をめぐらせる食材をとると緩和されやすくなります。

ちょっと難しい言葉がでてきましたが、中医学、薬膳では自然のリズムにあわせて生活することを大切にしています。自分の月のリズムを知り、月経の周期にあわせた食と生活を少し見直すきっかけになれば幸いです。

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