憂うつ、イライラ、怒りっぽい時は「気を通す」

心身の活動に影響を与える気の流れ

心身不安を解消する薬膳の安神法。
心身不安による症状は、動悸(ドキドキ)、不眠(眠れない)、健忘(忘れっぽい)、煩躁(落ち着かない)などがあります。
今回はイライラや怒りがおさまらない時に自分で出来る「疏肝の安神法」を解説します。

病は気から

「病は気から」という言葉があるように、気のトラブルは病気の原因になると考えられています。気は生命エネルギーで心身の活動に影響を与えます。

気は体内を絶え間なく巡り、血や水がからだの隅々まで行きわたるのを助け、成長や代謝を促したり邪気が進入しないように身体を守ります。しかし気が体内で停滞したり減少したりすると体調不良や精神症状が起こりやすくなります。

気の流れが悪くなる原因には、仕事の悩み、人間関係のトラブル、不安などの精神的な要因のほか、季節、天候、環境の変化なども要因となります。



気が滞りやすい人

ストレスを感じやすい、情緒の抑制がある人は気が滞りやすい傾向にあります。

気が滞りやすい体質
・不信感を抱きやすい
・何かにつけて敏感
・精神的打撃に弱い
・怒りっぽい
・痩せ気味
・月経前に乳房痛がある
・曇りや雨の日に体調が悪くなる

気の流れが悪いと身体におこること

気の流れは肝がコントロールする役目をもちます。肝は気の流れを通して体内の臓腑や器官、精神状態にも影響を与えます。
その働きを「疏泄(そせつ)」と呼び、気のとおりをよくします。

疏泄の働きが弱くなったり、気の流れが滞ると以下のような症状があらわれます。

肉体 精神
・胸脇がはる痛み
・生理前後に乳房が痛む
・頭痛
・うつうつする
・悩みや心配事が多い
・ため息が出る

疏泄の働きが強まったり、気が上昇しすぎると以下のような症状があらわれます。

肉体 精神
・頭痛
・耳鳴り
・目がはる
・怒りっぽくなる
・気持ちが落ち着かない
・不眠、夢が多い





疏泄の機能が低下すると、ボンヤリしたり無気力で落ち込みやすくなり、亢進するとすぐに興奮したり怒りっぽくなったりするので、気のとおりを良くすることは精神の安定にもつながります。

憂うつ、イライラ、怒りっぽい時は香り食材で気を通す

気滞を解消する食べ物

滞った気を流すには理気の食材がおすすめです。
気の滞りが解消されないと、気のエネルギーが熱を生じさせて上へと上昇します。イライラ、怒りがおさまらない時は、理気の食材に清熱効果のある食材を加えましょう。

特に香りある食材は気を通すので、薬味、ハーブティーなどで香りの食材を、日ごろから気にかけてとりいれると良いです。
外からの刺激として、身体を動かす、ストレッチもおすすめです。

理気の食材の一覧は下記をご参照ください

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