当帰の効能
当帰は山地に自生するセリ科シシウド属の多年草本。日本、韓国、中国それぞれの当帰の種は異なっており、日本では薬草の採集や栽培が盛んだった奈良県を主とし各地の薬園で栽培されてきました。
当帰の根の部分は血液循環を高める作用に加えて補血、滋養強壮、鎮痛薬の効能があり、貧血、冷え性、月経不順などの婦人病の生薬として用いられます。
大和当帰とは
日本全国に自生する当帰を研究し品種改良を重ねて、生み出されたのが奈良の「大和当帰(ヤマトトウキ)/大深当帰(オオブカトウキ)」です。
日本ではオオカブトウキとホッカイトウキの二系統あり、一般的にトウキと呼ばれるものは奈良大深地方の名前にちなんだオオカブトウキです。
そして江戸時代からは「ヤマトトウキ」として知られるようになりました。
当帰は婦人薬の要薬
当帰の名の由来は文献によって違いはあるのですが、子どもが出来ず実家に戻された嫁が、当帰を服用したことで妊娠ができる元気な身体になって夫の元へ「当(まさ)に帰る」という説。あるいは病気がちな嫁のために夫が見つけた当帰の薬草で治療した説。
いずれにせよ当帰が婦人薬として古来より用いられていたことが解ります。
当帰は香りが強いものほど効く!といわれ薬効は香り成分に含まれています。実は当帰の葉にも根と同じ香り成分が含まれており、葉の部分については非医薬となり食用が可能になったためトウキ葉が有効活用できるようになりました。
大和当帰の薬膳ランチ・奈良のヒルトコカフェ
大和当帰の葉を使った薬膳料理が食べられる「ヒルトコ・カフェ」さんへ行ってきました。
道の駅「大宇陀」から徒歩で15分ほどかかりました。この道で良いのかな…?と途中不安になりましたが、小さな小道の脇に看板が見えるとワクワクしてきました。
ヒルトコcafeの風景と薬膳ランチは動画をご覧ください。
天使のハーブ
当帰と同じシシウド属の西洋のセイヨウトウキ「アンジェリカAngelica」は天使のように治癒効果があるので天使のハーブと呼ばれています。トウキ類はセロリに似た香りを有しているため好みはわかれるところですが、香りの強い植物は香りの拡散性とともに人の気血の巡りを良くしてくれます。
奈良宇陀市では大和当帰の葉を活用したまちづくりの一環として、さまざまな商品を販売されているようです。大和当帰の葉が欲しかったのですが手に入らなかったので飴を購入してきました。ほろ苦い抹茶飴の味がします。
ヒルトコcafe:https://terrasse.co.jp/
大宇陀道の駅:https://www.nakoservice.co.jp/udaji-oouda/