4.通す

茗荷(ミョウガ)

薬膳効果
ストレス・生理痛の緩和

気血を巡らせる香りの力と生理痛・ストレスへの効果

みょうがは古くから巡りを整える「香りの薬」として扱われてきました。食欲が落ちる季節や、なんとなく気が滞るとき、みょうがのひと切れが、体の内側に風を通すように、軽やかな変化をもたらしてくれます。

みょうがの由来と歴史「妹香(メノカ)」

みょうがは、ショウガとともに大陸から日本へ伝わったとされています。
力強く鋭い香りをもつショウガは「兄香(セノカ)」、やわらかく穏やかに広がる香りのみょうがは「妹香(メノカ)」と呼ばれ区別されていました。
ショウガが体を温め、外へと発散させる「動」の香りだとすれば、みょうがは内側にこもった気をほどいて、巡らせる「和」の香りです。

みょうがの薬膳効能|気血を巡らせる香りの力

みょうがは薬膳において、「気」と「血」の巡りを促進する食材に位置づけられます。その芳香成分は、停滞した気血の流れを調整し、体内の陽気の通達を助ける働きをします。
気の巡りは、生活リズムの乱れといった些細な要因によっても滞りやすいため、みょうがの旬には薬味として日常の食事に取り入れ、さまざまな食材と組み合わせることで、無理なく気機を整える養生に役立てることができます。

生理痛や女性の不調に|巡りを促して痛みをやわらげる

みょうがは、気血の巡りを促すことで、生理痛の緩和にも役立ちます。生理痛の多くは「気血の滞り」によって起こるとされます。とくに、ストレスや冷えによって巡りが悪くなると、下腹部に痛みや張りを感じやすくなります。
そんなとき、みょうがを薬味として取り入れることで、「温中理気」と「止痛」の効能で、痛みの緩和をサポートします。

中医営養学

ショウガ科ミョウガ属
苦甘/微温
性味
肺、大腸、膀胱
帰経
温中理気、袪風止痛、通陽
効能
気滞証、血瘀証、腹痛、腰痛、月経不順
適応

新華本草綱要

根茎:辛/温 有温中理気、袪風止痛。花序:治咳嗽

薬膳レシピ「ミョウガ」

痛みは、だいたい言葉にしなかったものからくる

生理痛は、だいたいタイミングが悪い。仕事が詰まっている日とか、どうでもいい人から急に連絡が来る日とか、なぜかちゃんと弱っている日に重なる。
下腹部の重さは、ただの痛みじゃない。何かが滞っている、という感覚に近い。
言わなかったこととか、飲み込んだ違和感とか、「別にいいよ」で済ませてきた小さな積み重ね。そういうものが、静かに居座っている。

みょうがを刻む。
気づいたら、香りが奥のほうに入り込んで、動かなかったものに、少しだけ隙間をつくる。劇的に治るわけじゃない。でも、呼吸がひとつ深くなる。それだけで、痛みは少しだけやわらぐ。

薬膳レシピ「みょうがと小松菜の黒酢デリサラダ」

みょうがの「理気」で滞りをほどき、小松菜と黒酢の「活血」で流れをつくる。女性の不調ケア(生理痛、ストレス)に。

<材料(2人分)>
・みょうが…2本
・小松菜…1束
・ミックスナッツ少々(無塩)
・黒酢…小さじ2
・はちみつ…小さじ1
・醤油…小さじ1/2
・オリーブオイル…小さじ2
・塩…ひとつまみ

<作り方>
・小松菜はさっと茹で、冷水にとって色止めし、水気をしっかり絞る
・4cmほどの長さに切り、ふんわりとほぐす
・みょうがは縦に薄くスライスし、水に軽くさらして水気を切る
・ナッツは粗く砕く
・黒酢・はちみつ・醤油・塩を混ぜ、オリーブオイルを加えて乳化させる
・すべてをさっと和え、器に空気を含ませるように盛る