春の薬膳|春は風に気をつけよう

春の風が起こす頭痛やめまい

春は2~4月までの3ヶ月。陽気が盛んになり気温も徐々に高くなります。また「春の風が吹くと山は青くなり、木は緑になる。」と言われるように春は風がよく吹く季節でもあります。
しかし春の陽気で空気が温められると、風は上昇して体の上の方にトラブルを起こしやすくします。特に風によっておこる不調は鼻水、目の充血、頭痛、めまいなど「首、顔、頭」にあらわれます。



春は風に気をつけよう

春の主気は「風」。人体に不調をおこす邪気は「風邪(ふうじゃ)」と呼ばれます。

特徴1「上半身を痛めやすい」

風邪は動きが速く、昇発、上向き、外向きの特徴があり人体の上側である陽位を襲います。昇発して上に向かいやすいため上半身から侵入し、人体の上部を傷つけ頭痛やめまいをひき起こします。

<対策>
風邪の侵入により体内の上部に熱があがりトラブルが生じます。その上がり過ぎた熱を冷ますのは「清熱」の食材。そして気の巡りをよくする「理気」の食材で邪気をのぞきます。

清熱の食材

理気の食材

特徴2「行き先が定まらない」

風邪の病巣は、移動するため痛む場所が定まらず、進行が速い特徴があります。
たとえば関節の痛みが移動する遊走性の痛みや、蕁麻疹の発生するところが一定せず、最初の場所が治れば別の場所で症状がおきたりします。

<対策>
関節、筋肉の痛みや皮膚の病理は、肌肉や四肢に関係する「脾」の影響があります。そのため脾をととのえる「健脾、健胃」の食材で養生をすることも大切です。

健脾、健胃の食材

特徴3「風によって揺らされる」

風は外から侵入するだけでなく、体の内側からも風はおこります。春は肝に負担がかかる季節でもあります。特に肝の働きが異常になると体内で風が生じてめまい、興奮状態をまねきます。

<対策>
肝は精神や情緒の活動に影響されます。そのため肝の働きをととのえるにはストレス発散、怒らないなど精神をリラックスさせたり、軽い散歩やストレッチなどをして気の巡りを食しましょう。





風邪は「百病の長」ともよばれ、病気をひき起こす最初の原因であり、その後に急速に別の病気を発生させるので百病のリーダーとされています。
体調管理に気をつけて「風邪」に侵入されないように、どうぞお過ごし下さい。

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