1.温める

生姜(ショウガ・ショウキョウ)

薬膳効能
寒気を散らす

生姜は身体を温める代表食材

生姜は発散作用が強く、身体をよく温めます。寒気や節々の痛みを感じるカゼにも効果があり、カゼの初期なら生姜、葱、紫蘇、黒砂糖を湯に加えて飲むとよいです。

「生姜は嘔家の聖薬」と言われ、お腹を温め胃の調子をととのえ食欲を増進させます。体を冷やす食材には生姜をそえることで寒熱のバランスがとれ身体や胃腸が冷えるのを防いでくれます。

生姜は冷え性で胃や腹部が冷えやすい人にはとても適している食材ですが、のぼせやすい人は熱がこもるため控えめにした方が良いでしょう。

新鮮と乾燥生姜の働き

漢方では新鮮な生姜は「生姜(ショウキョウ)」とよび、加熱し乾燥させた生姜は「乾姜(カンキョウ)」と呼びます。同じ生姜でも炮製の方法によって効能は変化します。

新鮮生姜は体表を温める

新鮮な生姜は水分を含んでいるため、強い発散力があり散寒解表(体表の寒さを除く)の働きがあります。生の香気成分は発散、発汗、吐き気をとめる、寒気のある感冒に効果があります。

乾燥生姜は臓腑を温める

生姜加熱してから乾燥させた乾姜は、香気成分が弱まり発散力が弱くなります。そのかわり辛熱の力が増強され臓腑や身体をよく温めます。

生姜・鮮姜

ショウガ科ショウガ属
辛/温
性味
肺、脾、胃
帰経
発汗解表、温中止嘔、化痰、解毒
効能
風感感冒、脾陽虚証、食欲不振
適応

乾姜

ショウガ科ショウガ属
大辛/大熱
性味
心、肺、脾、胃
帰経
温中散寒、通脈、温肺化痰
効能
胃寒嘔吐、冷えによる腹痛、四肢の冷え
適応

本草綱目

生姜:辛/微温 久服去臭気、通神明、帰五臓、除風邪寒熱、傷寒、頭痛、鼻塞、咳逆、除上気、去痰下気

生姜の知恵袋

生姜の皮としぼり汁の働き

生姜皮:辛、涼
利水消腫の効能があるので浮腫みがある時は皮ごと使うとよいです。
生姜汁:辛、微温
生姜をすりおろした絞り汁は、発散力があり吐き気止めに用いられます。

生姜の別名

生姜は中国から日本に伝来し「はしかみ」と呼んでいました。古い品種に根茎が小さいものがあり、若いうちに収穫したものは「芽ショウガ」に分類されますが、日本では古称に近い「はじかみ」と呼んでいます。

根茎が大きくなる品種は夏の若いうちに収穫するのを「新生姜」、成熟した秋に収穫するのを「ひねしょうが」としています。

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