肉桂、桂枝、桂皮、シナモンの効能の違い
一般的に主に樹齢10年以上のケイから採取した幹の皮の部分が「肉桂」「桂皮」、外皮をとったものを「桂心」、若枝の部分を「桂枝」と呼びます。これらのケイの樹皮、外皮のコルク層をかきとり内皮を乾燥させて香辛料として使われているのがシナモンです。しかし、これらは採取する部位により少し異なる効能があります。
冷痛、月経痛、インポテンツなど
薬膳の効能は、温める作用が強く血行促進の働きがあるため冷えに悩む人に適しています。冷えで衰弱した体をあたため、冷えからくる痛み、下痢、月経痛、腹痛などを緩和します。
冷えからくるお腹の痛みには桂皮と生姜。腎機能の低下によるインポテンツや低血圧には桂皮と鶏肉のスープなどがおすすめです。
肉桂(ニッケイ)と桂皮(ケイヒ)呼び名の違い
採取する産地によって名前も変わるため、理解しずらい部分がありますが、「肉桂(ニッケイ)」はシナニッケイ(トンキンニッケイ)の樹皮をさし、若枝は「桂枝(ケイシ)」と呼びます。
「桂皮(ケイヒ)」はヤブニッケイ、ジャワニッケイの樹皮をさします。
肉桂(ニッケイ)と桂枝(ケイシ)の効能の違い
採取する部位が異なるため効能にも違いがあります。
肉桂は幹の樹皮のため、下行して体の深部、腹部周辺に働き補腎します。桂枝は高所の若枝部分のため、上行し体の表面、人の上部、頭部に働きます。
桂枝 | シナニッケイの若枝 | 温めて発汗させる |
肉桂 | シナニッケイ(トンキンニッケイ)の樹皮 | 体の深部を温める |
桂皮 | ヤブニッケイ、ジャワニッケイの樹皮 | 腹部周辺を温める |