1.温める

芥子・白芥子(カラシ/ハクガイシ)

薬膳効果
冷えと痛みを除く

主にカラシナおよび近縁種の種子から作られる香辛料で、中国名の芥子はカラシナの種子、白芥子はシロカラシの種子を指します。
日本では平安時代の『本草和名』に「からし」と記載されていますが、カラシナもシロカラシも中国より伝来し、その効能はほぼ同じだと考えられています。

寒を散らし止痛する

芥子は辛温気鋭で寒さを散らし気を通す性質があります。それにより滞りのある部分の痛みをおさめ、消腫に働きます。
症状としては冷えによる胃痛、気の滞りによる胸脇の脹痛、血の滞りによる刺す痛みなどを解消します。

生薬としての働き

生薬名は「白芥子(はくがいし)」、温化寒痰薬に分類され、寒さによるうすい多量の痰がある時に用いると痰の切れをよくします。

中医営養学

アブラナ科シロカラシ属
辛/温
性味
帰経
温中散寒、通絡止痛、理気散結
効能
脾陽虚証、胃寒痛痛、消化不良、咳嗽
適応

本草綱目

芥:辛/温、帰鼻して腎経邪気を除き、利九竅、明耳目、安中。
久食すると温中、止咳嗽上気、除冷気

マスタード

マスタードの消化促進効果

マスタードはカラシナの種子、イエローマスタードシードを主原料とし辛みは穏やかです。マスタードは、お腹を温め冷えによる不調を改善し、消化器系の調子を整えます。
マスタードに含まれるアリルイソチオシアネートという成分は胃液の分泌を促進し、消化を助ける働きがあるとされています。

そのため肉料理や揚げ物など、消化に負担のかかる食品と一緒に食べると効果的で、マスタードは、肉料理やサンドイッチなどの調味料として使用されることがあります。

マスタードの西洋料理

●ホットドッグ
アメリカの代表的なファストフードの一つで、ソーセージをバンズで挟んで、マスタードやケチャップなどの調味料をかけて食べます。

●キッシュ
フランス発祥のエッグタルトの一種で、パイ生地に卵、クリーム、チーズ、野菜などを混ぜたものに、マスタードを加えて焼き上げます。

●プレッツェル
ドイツ発祥の焼き菓子で塩味の生地を結んだ形状が特徴でマスタードをつけて食べることが多いです。

●パンチェッタ巻き豆
イタリア料理の一品で豆にパンチェッタ(イタリア風のベーコン)を巻き付けて焼き、マスタードと一緒に食べます。

これらの料理は、マスタードの風味が特徴的で、消化促進効果を生かして食べることができます。

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