主にカラシナおよび近縁種の種子から作られる香辛料で、中国名の芥子はカラシナの種子、白芥子はシロカラシの種子を指します。
日本では平安時代の『本草和名』に「からし」と記載されていますが、カラシナもシロカラシも中国より伝来し、その効能はほぼ同じだと考えられています。
寒を散らし止痛する
芥子は辛温気鋭で寒さを散らし気を通す性質があります。それにより滞りのある部分の痛みをおさめ、消腫に働きます。
症状としては冷えによる胃痛、気の滞りによる胸脇の脹痛、血の滞りによる刺す痛みなどを解消します。
生薬としての働き
生薬名は「白芥子(はくがいし)」、温化寒痰薬に分類され、寒さによるうすい多量の痰がある時に用いると痰の切れをよくします。