茶は古くから薬として使われた
お茶の歴史はとても古く、医薬の始祖または農業の神と言われた「神農」の時代までさかのぼります。神農は身近な草木の薬効を調べるために自らの体を使って草根木皮を嘗め、何度も毒にあたりましたが、お茶の力で解毒をしたという逸話が残されています。
神農の名を冠した中国最古の薬学書『神農本草経』には「神農嘗百草、日遇七十二毒、得荼而解之(神農は100種類の草を食べ72種の毒にあたったが茶葉で解毒した)」などの記述が残され、茶葉には解毒作用があることが知られていました。
また、お茶は「苦菜」と言われ、春秋時代には祭礼に使用し、生の葉は料理に使われていたこともありました。
緑茶を飲むとどんな効果がある?
明代に入ると、医薬学者の李時珍の著作『本草綱目』には「お茶は苦味と甘味、性質は寒、痰と熱を除き、興奮した気を降ろし、食滞を解消し、頭痛を止め、利尿させる。」と記載されました。
お茶は体内の熱と毒を取り去る「清熱解毒」や「除煩止渇」などの熱病を解消する薬草であったことが解ります。