2.冷ます

莱果蕨(コゴミ)

薬膳効果
腫れ物、浮腫の改善

美しき姿の山菜「こごみ」

ワラビやゼンマイのように美味しく食べられるシダ植物の「こごみ(クサソテツ)」は春山で収穫され、シダ類の中で最も美しい姿をしていると言われています。
蕾のような形状をしており、丸く屈んだ(こごんだ)ような姿をしていることから「こごみ」と呼ばれ、独特の苦味と爽やかな香りが特徴です。

山菜がもつ苦味の役割と薬膳効能

春の山菜は寒冷地や湿地帯などの自然環境で育つことが多いため、植物が自分を守るために苦味成分を形成します。虫たちにとっては苦味は美味しくありませんが、人が食すと苦味の働きで体内の熱や余分なものを排出します。

こごみの薬膳の効能は涼の性質で清熱解毒に働きます。余分な熱をおさめ、体内にたまった湿も排泄するため、腫れ物、浮腫、おりもの過多を改善する春の山菜です。

こごみの食べ方「細いのは和え物・太いのは天ぷら」

こごみは食べやすい春の山菜として人気が高く旬は4月~5月で和食の季節料理として重宝されています。先端がクルクルと渦巻き状になっているので、巻いている部分を広げてゴミを払いサッと茹でてお浸しにしたり、炒める、揚げるなどで手軽にいただけます。

アク抜きをしなくてよい手間のかからない山菜なので、細い姿のこごみは和え物にするとアクの無さと独特のヌメリを楽しめ、太くて大きいのは天ぷらにすると美味しいです。

中医営養学

イワデンダ科クサソテツ属
涼/苦甘
性味
肝、腎
帰経
清熱解毒、涼血
効能
赤ら顔、熱証
適応