消化を促進し老廃物を除く、養生三宝の食材
白菜はアジアを代表する野菜のひとつで約6世紀には既に中国で栽培されており、唐代(618-907年)には薬用植物として知られていました。その後、広く普及し現在では、韓国や日本、東南アジア各国でも愛される食材です。
中国では、白菜、豆腐、大根の三つを「養生三宝」とよび、体を滋養し免疫を高めて健康を養うため、精進料理で重宝される食材のひとつです。
小白菜と大白菜
中国ではハクサイは「小白菜」を指すことが多いですが、日本では「大白菜」「黄芽白菜」をさします。大白菜は、小白菜とカブを交配させた15世紀頃の新種と考えられています。
今日の薬膳書では、小白菜、大白菜と区別はしておらず、性質も平性の説と、涼性の説の二つがあるようです。
消化を助け便通をよくし利尿に働く
白菜は、胃、大腸、膀胱に作用するため、消化を助け便通をよくし利尿に働きます。特に胃腸の熱を取り去るので、便秘によって出来るにきびにも効果があります。
食べすぎ、飲みすぎで体に熱がこもる時には、白菜で消化を促進し胃腸を整えましょう。しかし、胃腸が弱い、冷え症、軟便傾向のある人は生姜などの温性の食材と一緒に食べるとよいでしょう。
清熱の働き、風邪予防から精神安定まで
熱っぽい、発熱したときの喉の痛みには白菜の清熱効果が働いて粘膜の炎症を鎮めます。白ネギと生姜の発散力をあわせて使うと風邪の引きはじめにはよいです。
さらに「健脾除煩」の効能は、興奮状態を抑え、落ち着かないときの煩躁を鎮めます。イライラする時も熱冷まし的な感じで食べるのも良いです。