イワシは「老を養い、弱いを育てる」
イワシは気を補う「益気」、血を巡らせる「活血」の働きで元気をつけてくれる庶民の魚で気血不足や栄養不足の人にむいています。身体を丈夫にする「強筋骨」の働きや、精神を穏やかにする「安神」の働きで心身ともに元気にします。
虚弱を助ける滋補の理あり
『本朝食鑑』には「老を養い、弱いを育て、人を肥健にし、長生きさせる。ただし産婦、小児には宜しくなく、多食すると血眩暈をおこす」と述べられています。
イワシは気血をよく補うので虚弱な人が食べると滋補に働いて身体を丈夫にし精神を安定させますが、旺盛な人は熱をこもらせてしまうため控えめに食べた方が良いでしょう。ということだと思います。
肌を温め、顔に艶を与える美容食
平安時代中期の女流歌人「和泉式部」はイワシを好んで食べており「イワシは女の肌を温めて顔の艶を良くする美容食」と言っていたそうです。
イワシは豊富な栄養素とカラダをあたためる「温」の性質で、冷え気味の女性を回復させる美容食ともいえるでしょう。