薬膳効果
筋骨強化、補脳

クルミのアンチエイジング効果とは

クルミは世界中で栽培され、古代から人々に親しまれてきた重要な食材です。中国名の胡桃仁はカシグルミの核の中にある種子をさします。くるみには多くの品種があり、日本にも核の小さいオニグルミが自生しますが、一般的に食べられているのは核の大きいセイヨウグルミ、ペルシャグルミです。

薬膳の効能は補腎と温陽に働き老化を緩やかにするアンチエイジング食材として利用します。

クルミは漢方でも使われます

ナッツ類は養価が高く滋養強壮に優れるためアンチエイジング効果が期待できる食材として人気が高く、そのなかでもクルミ、松の実、黒豆は、漢方でも扱われます。
クルミの生薬名は胡桃肉(ことうにく)、胡桃仁(ことうにん)と呼ばれ、下半身の弱りや痛みをケアする効果があるとされています。

下半身の強化につながる理由

クルミは「腎陽虚証」の改善に働きます。腎陽虚になると陽のエネルギーと温める力がとても弱くなり、足腰が弱い、下半身が冷える、尿のキレが悪い、インポテンツなどの症状があらわれやすくなります。

クルミは補腎、補陽の効能があり、腎と肺に働きます。腎に効くと足腰痛、頻尿、インポテンツへの改善になり、肺に効くと慢性の咳や喘息に効果を発揮します。もし老化による衰えを感じたら、毎日少しずつ食べるとよい食材です。

中医営養学

クルミ科クルミ属
甘/温
性味
肺、腎、大腸
帰経
補腎温陽、固精強腰、健脳
効能
腎陽虚証、腰痛、足腰衰え、インポテンツ、健忘
適応

本草綱目

甘/平または温 肥健潤肌 黒鬚髪
多食:利小便 去五痔。補血養血、潤燥化痰、益命門、利三焦、温肺潤腸。

胡桃は補脳する

以臓補臓という考え方

薬膳には「以臓補臓」(いぞうほぞう)という理論があります。どこかの「臓」が不調の時、動物の同じ部位を食べることで「臓」の働きを補うという考え方です。例えば血を貯蔵する「肝」に不調があり、貧血症状が出たときは動物の「肝」レバーを食べ貧血を改善します。

クルミに秘められた健脳効果

「以臓補臓」の理論を応用し、脳みそと同じような形状のクルミは「ブレインフード(健脳食)」の代表的な食材として薬膳では使います。

またクルミに含まれるオメガ-3脂肪酸は、脳の機能を改善するのに役立ち、認知症やアルツハイマー病のリスクを低減するとされています。

クルミオイル