5.潤す

柿/柿子(カキ)

分類
カキノキ科カキノ属

柿は寒性で肺、喉を潤す働きがあります。から咳が続く、いつも身体が熱っぽい、顔が赤い人に適する果物です。一方、冷え性でむくみが気になる人は体内の余分な水分を余計にため込んでしまうので体を温める飲み物またはスパイスを一緒につかうなど注意が必要です。
これらを意識して食べれば、柿の潤いを与える効果が発揮され艶のある美肌をつくるのに最適な果物です。

柿のレシピは温燥と涼燥の対策を

秋は乾燥の季節です。秋の乾いた空気は鼻をとおして「肺」を乾燥させ、のどの乾燥、痛み、咳などの症状をおこしやすくなります。柿は肺を潤す働きがあるため秋の乾燥による症状を予防してくれる果物です。

薬膳では初秋は夏の暑さのなごりがある「温燥」と冬の訪れを感じる「涼燥」の二つにわけて考えます。このことから食べ方にも工夫が必要で、「温燥」の時は柿の寒性を利用したデザートに。「涼燥」の時は寒性を和らげるためにクローブ、シナモン、生姜など、体を温めるスパイスを一緒に使うとよいでしょう。

中医営養学

期待される効果
甘渋/寒
性味
心、肺、胃、大腸
帰経
清熱、潤肺止渇、解酒毒
効能
から咳、口渇、口内炎、酒酔い
適応

新華本草綱要

果実:有清熱、潤肺、止渇、滋陰的効果。
柿葉用途:胃潰瘍出血、肺結核出血

柿は神様の食べ物

柿の学名は「Diospyros Kaki」で意味は「神の食物」です。日本では「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほどに滋養豊かな果物で、世界に誇れる果実であり「カキ」という名称は海外でも通じる名称です。

柿は東アジア温帯地域固有の果実で古くから栽培され、中国中南部付近が原産で、そのほとんどが渋柿であり韓国を経て、日本に伝来してきたと言われています。
しかし日本や朝鮮半島にも古くから分布が認められており、縄文時代や弥生時代の遺跡から種が出土しています。
16世紀頃にポルトガル人によってヨーロッパに渡り、その後、アメリカ大陸へ広まっていきました。
柿はもともと渋柿しか存在していなかったところに、突然変異によって不完全甘柿が現れ、その後完全甘柿が出現したと言われています。

柿の種類

現在の柿の種類は「甘柿」と「渋柿」がありますが、もう少し分類すると「完全甘柿」「不完全甘柿」「不完全渋柿」「完全渋柿」の4種類に別れます。

完全甘柿 富有、次郎、御所、伊豆、早秋
不完全甘柿 禅寺丸、西村早生、筆柿
不完全渋柿 会津身不知、甲州蜂屋
完全渋柿 平核無、甲州百目、西条、市田柿