分類
バラ科ナシ属

梨は水分が多く冷やす力があり唾液の生成を促進し乾燥した体を潤します。また梨の食感である果肉のザラツキは石細胞によるもので食物繊維と同じ働きをします。
身体の水分が不足している、微熱があるときは非常におすすめの果物です。粘りのある痰が多い老人には毎日少しずつたべるとよいです。冷えがある、よく腹痛をおこす人は控えめに。

梨の効能をいかす食べ方

梨は生で食べると熱をおさめる清熱の効果が高く、煮ると身体の陰液を補う滋陰の効果が高くなります。熱病なら毎日食べる、老人ならよく煮た梨の方が胃腸にやさしいです。
保存するときは梨と大根を一緒に保存すると長持ちすると言われています。

中医営養学

期待される効果
甘微酸/涼
性味
肺、胃
帰経
清熱、生津潤肺、潤燥生肌
効能
口渇、声がれ、肌あれ、喉痛
適応

新華本草綱要

果:甘微酸/涼 有生津潤燥、清熱化痰的効能。用途:熱病、津傷煩乾、便秘
梨皮:甘渋/涼  有清心潤肺、降火生津的効能。用途 :暑熱煩渇、咳嗽、吐血
梨葉:主治小児疝気解菌等

薬膳療法

慢性気管支炎
梨の芯をくり抜き、氷砂糖または蜂蜜を入れて蒸したものを五日間続けて食べる(汁も飲む)
から咳
梨と山の芋を軽く煮て食べる
口内炎
毎日少しずつ梨を食べる

*古典では梨とカニを一緒に食べると胃腸を傷つけ腹痛、下痢を引き起こすので禁忌としています。これは梨とカニの組み合わせが胃腸を冷やしこれらの症状をおこすと考えられています。胃腸の弱い人は注意しましょう。