2.冷ます

洛神花(ラクシンカ・ハイビスカス・ローゼル)

薬膳効能
血を清らかにする

荒ぶる血を冷ます

漢方や薬膳で用いるハイビスカスは別名、洛神花(らくしんか)と呼びます。
ハイビスカスの「清熱」の働きは、体内の熱や血の荒ぶりをおさめてくれます。肺熱による咳、血熱による出血や鼻血、暑気あたりの時はハイビスカスのお茶を飲むと落ちつきます。

涼血止血の効能あり

熱の邪気が血分に侵入(体内にこもった熱が血液にまで侵入した状態)すると血熱になります。血熱がおこると、のぼせて赤ら顔になったり、出血しやすくなり鼻血などをひきおこします。
ハイビスカスは血の熱を冷ます「涼血」、出血を防ぐ「止血」の効能があるため、熱を冷まして血を清めてくれます。

どこの部分を使うの?

ハイビスカスは西アフリカ原産のフヨウ属ローゼルの花で萼(がく)の部分を食用やハーブティーなどで使います。
ローゼルから作ったお茶を一般的にハイビスカスティーと呼ぶことから、ハワイや沖縄などで見かけるハイビスカスかなと混同されがちですが別物です。

中医営養学

アオイ科フヨウ属
酸/涼
性味
心、脾、胃、大腸
帰経
清熱解暑、降気利水、活血
効能
暑気あたり、消化不良
適応

新華本草綱要

花(芙蓉):淡/平 有清肺化痰、涼血、解毒的効能

ローゼル豆知識

花言葉は「新しい恋」

新しい恋の花言葉は毎朝、新しい花をつけることに由来します。
花は一日で枯れてしまいますが、次々と咲き花のあとにできる果実は真紅で光沢があります。

ローゼルの花

ローゼルの花

ローゼルの食用になる部分は、なかの果実ではなく萼(がく)の部分です。

乾燥させたローゼル

乾燥させたローゼル

乾燥させたローゼルは薬膳茶やハーブティーによく利用され、美しい赤色と酸味が特徴のお茶になります。
夏場のローゼルティーは、酸味の収斂の働きで汗の出過ぎを抑え、清熱の働きで体のほてりを鎮めてくれます。

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