精神を安定させる「ゆり根」
ゆり根とはユリ科の植物でオニユリやヤマユリの球根部分で晩秋から冬に旬が訪れます。
ゆり根の「清心安神」の効能は焦躁感、動悸、不眠があるときに、心の熱を鎮めて精神を落ち着かせてくれます。ストレス、精神疲労などで不安を感じて眠れないときは安眠をうながす薬膳食材として用いるとよいでしょう。
乾燥から体や肌を守ってくれる
ゆり根は体を潤す性質があり、肺や気管を潤して、から咳、微熱をおさめてくれます。
肌にも潤いを与えるため薬膳では美容食材としても使われます。乾燥した季節、陰の不足で日ごろから乾燥が気になる時は、ゆり根は特におすすめの食材です。
生薬の「百合」
乾燥ゆり根は「百合(びゃくごう)」という生薬名で、人体に栄養を与え虚証を改善させる補益薬に属します。とくに潤いを与える効果に優れ、心肺を清めて潤いを与える生薬として用いられます。
適応症状は肺陰虚(肺の潤い不足)の空咳、不安による不眠、夢を多く見るなどに適します。